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教育研究における生成AIの利活用について

全国网赌正规平台総長

 杉 山  直

 

本学では、以下のとおり取り扱うことといたしました。

 

【全国网赌正规平台の基本的な姿勢】

この数年間における生成AI(generative AI)の急速な発展により、画像やテキストを自在に生成する技術が日常的に利用できるようになりました。特にChatGPTやGPT-4が提供する対話的問題解決や文章生成の機能については、今後の技術的な進歩とプロンプトと呼ばれる入力表現の柔軟性により更なる進歩が見込まれ、これまで我々が想像できなかった新たな利用につながる可能性が示されています。一方で、この技術を不注意に利用することで、本来大学教育が目標とする学修能力や論理的思考力の習得を阻害するだけでなく、意図しない情報の漏洩や研究不正の危険性など様々な問題点が生ずることが指摘されています。

全国网赌正规平台は責任ある教育研究機関として、生成AIと向き合い前向きに利活用すべきであると考えます。但し、生成AIの利点と問題点とを改めて確認し、この技術を適切に利活用することが将来的な一層の飛躍に繋がると考えます。

 

【生成AIの現状と利活用に係る注意点】

現在驚異的にユーザ数を拡大しているChatGPTは、2022年11月にopenAIが公開したテキスト対話ツールであり、プロンプトと呼ばれる例題や出力の指示を含んだ入力表現を与えることで、驚くほど流暢で多様な出力テキストやプログラム?コードを生成することが可能になりました。これまで情報検索や翻訳、要約といった個別のツールを必要とした応用だけでなく、アイデア創出、文書校正、箇条書きによる論点の提示、といった従来では人手による作業が不可欠であった用途にも生成AIを有効に活用できることが知られています。

生成AIの技術発展の一例として、ChatGPTの後継モデルとなるGPT-4では入力にテキストと画像を含めることができ、多くのタスクで性能の向上が確認されています。公開されている他の生成AIモデルも含めてマルチモーダルな情報やより専門的な情報にも対応できる技術が急速に普及し始めています。このように生成AIによって研究に必要な情報の収集?整理や、伝えたい情報表現の選択?検証、といった作業にかかる時間を短縮し、研究の質を向上させることが期待できます。

一方で生成AIが出力する情報に誤り、バイアス、他者の著作物の記述が含まれる可能性や、オプトアウト等により明示的に履歴の利用を無効化しない限りは入力した情報が漏洩する危険性が指摘されてきました。また、現行(2023年6月時点)のChatGPTは2021年9月までのWebページやWikipediaなどの一般的なデータを中心に学習しているため、最新の情報や専門的な情報が必ずしも反映されていない可能性があります。これらの問題点をよく理解したうえで、研究不正を生じさせないように配慮しつつ研究活動の効率化と質の向上に生成AIの利用を検討してください。共同研究や産学連携活動に生成AIを利用する場合には、可能であれば連携機関も含めて統一的に対応するように留意してください。

学びの観点では、学生は生成AIを個人教師のような気軽さで、必要な情報の収集、校正、プログラミング課題の回答例の取得等に利用することができます。しかしながら、レポート課題等に対して、安易に生成された出力をそのまま提出することは、授業や演習を通して習得すべき課題解決能力を自ら放棄する行為であることを自覚してください。なお、より具体的な注意点については、教育担当副総長名で発出の「生成AIの活用について」の文書を参照してください。教員にとっても講義資料の作成や課題の作成および評価に生成AIを利用することでより効率的な教育を行うことが可能となります。今後は学生の生成AIの利用を前提とした課題設定や評価方法を検討することで、生成AIの高度な機能を積極的に活用できる人材の育成を図ることが重要です。

 

【大学の役割と描く未来】

データサイエンスをはじめとしたデータ駆動アプローチの拡大に伴い、生成AIのみならず機械学習?人工知能や統計的分析の知識やスキルはすべての学生や教職員にとって不可欠の素養となりました。大学の役割としてこのような新たな技術そのものの研究開発や、倫理的?法的?社会的課題(ELSI)を含む社会における技術の適切な利活用についての知見や実践を蓄積し、これらに精通した人材を育成することが求められています。データサイエンス、Society 5.0に向けた総合知、人文学におけるデジタルヒューマニティーなど、我々の教育研究活動は常に新たな挑戦を続けています。全国网赌正规平台は、総合大学として生成AIの適切な利活用によってこのような研究活動をリードすることが期待されています。本学では、同技術の過渡的な状況と関連技術を含めた急速な発展を考慮して、必要があれば適宜情報を発信します。

教職員、学生の皆様は、大学から発信される情報を随時確認し、生成AIの利活用にかかるメリットとリスクを良く理解した上でこれらのツールを使用してください。

 

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